法律行為と意思表示は「天秤」で解く!ウソ・勘違い・騙されたの自業自得メーターを脳内変換

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法律行為?意思表示?でたよ、四文字熟語みたいなやつ!と、いつものようにビビる『しあ』です。

今回の記事は、民法総則の超・重要論点「法律行為」と「意思表示」についての土台を築いていきます。

特に、意思表示を深く理解するには、「守るべき人が誰で、どこまで守るべきなのか」を、民法という天秤にかけたときの考え方(リーガルマインド)を知る必要があります。

ここをクリアすれば、行政書士試験の「初学者+」のレベルに一気に届きます。民法の持つの優しさを脳内変換しながら、一緒に挑戦していきましょう!

そもそも「法律行為」と「意思表示」とは?

  • 「法律行為」=自分の意思に基づいて、契約などの法律上の効果を発生させること
  • 「意思表示」=心の声を外に伝えること

例えば、「大根ください」と心の声を八百屋さんに伝える(意思表示)ことで、「お金を払って大根を買う」という売買契約(法律行為)が成立する、というような関係を意味します。

私たちは、意識しなくてもコンビニでお茶を買うたびに、日々法律行為と意思表示を行っているんです。ワードが堅苦しいからって、ビビることはまったくなかったみたいです。

意思表示における「5つの自業自得メーター」

意思表示をするにあたり、「ウソ」「共犯ありのウソ」「勘違い」「騙された」「おどされた」という、同情の余地がどれくらいあるかの5ケースを理解しておきましょう。

民法の天秤のかけ方を知ることで、丸暗記に頼らないマインドが育成されるはずです。

まずは5つのケースを一覧表にまとめておきます。肢別過去問で迷ったときは、いつでもこの表に戻ってきてくださいね。

守られ度意思表示状況リーガルマインド(第三者の対抗)
100%心裡留保冗談冗談を真に受けた相手方を100%守る!(善意)
90%虚偽表示共犯ありのウソ2人で仕組んだウソだから2人の間では当然無効!(善意)
60%錯誤勘違い原則、取消せる。本人の不注意が大きいなら自業自得!(落ち度ゼロ)
25%詐欺騙された騙された本人は悪いけど、ハンコを押した油断もある!(善意・無過失)
0%強迫脅された本人は1mmも悪くない!あまりにもかわいそう!(なし)

この後、「当事者の契約とは別に、新しく利害関係を持った人」という【第三者】が登場します。例えば、ウソや詐欺で名義が変わった土地を、何も知らずに新しく購入したクリーンな人のことです。この記事の最注目ワードなので覚えておきましょう。

ここからは、リーガルマインドを手にした私たちが、本人と第三者の守られ度をどうジャッジするのか、各ケースを深掘りしていきます!

心裡留保

脳内変換:「単独犯の冗談(ウソ)」

あげる気がないのに「この高級時計あげるよ」と冗談で言ったケースです。 真に受けた相手方がかわいそうなので、契約は「原則有効」となります。守られ度の天秤は、ウソをつかれた相手方に傾きます。「裡」の文字に、タヌキに化かされた感がありますよね(笑)。

ただし、相手が「どうせ冗談でしょ」と知っていた(悪意)、またはちょっと注意すれば気づけた(有過失)ときは、相手を守る必要がないので「無効」になっちゃいます。

虚偽表示

脳内変換:「グルになって仕組んだウソ」

差し押さえを逃れるために、2人がグルになって「土地を売ったことにしよう」と仕組んだウソの契約です。 悪い奴ら同士の約束なので、2人の間では当然に「無効」となります。天秤がなくても、これはすんなり理解できますよね。

ただし、ここで私たちの行く手を阻む超重要ワード「第三者」が登場してきます。 法律上の定義は「当事者と総括承継人以外で、虚偽表示の法律効果から新しく利害関係を有するに至った者」を指します。漢字だらけで頭が痛くなりますね。

要するに、ウソ名義を本物だと信じて、新しくお財布を開いて土地を買っちゃった「事情知らず(善意)」の人です。

ウソで作られた契約は無効ですが、片方が黙ってその土地を何も知らない第三者に転売したら、民法の判断はどうなるでしょうか? 天秤は「ウソを仕組んだ悪い本人」よりも「何も知らないクリーンな第三者」を圧倒的に守るので、第三者の勝ち(無効を対抗できない)となります。と、ここまではいいんです。わかります。わかりますとも。

イレギュラーケース

でも、1点だけ私が最初まったく理解できなかったポイントをシェアさせてください。それは、「第三者に該当しない(守ってもらえない)ケース」です。

次の過去問の定番フレーズを読んでください。

「土地の仮装譲受人から、その土地の上の建物を借りた者は第三者にならない」

私は目を疑いました。第三者じゃないってことは、「土地のウソがバレたから、その上のマンション(建物)から今すぐ出て行け!」と言われれば、何も悪くないのに従うしかないということなのか???と。

結論から言うと、条文の理屈(枠組み)だけで見ると「土地のウソ」と「建物の賃借」で対象がズレているため、Cさんは94条2項の第三者には「該当しない(=その盾は使えない)」となります。

「悪いのはウソついたAとBなのに、納得いかない!」って思いますよね。

が、ここで「民法の優しさと裏技」が登場します。 土地の持ち主が自分のウソを棚に上げて「出て行け」と言うのはあまりにも身勝手なので、他の法律(借地借家法や信義則)を別の盾として使い、判例で「結果的に、住み続けて良し(退去請求は認めない)」という形で丸く収まることになったんです。 民法は、最終的には見捨てません!

錯誤

脳内変換:「うっかり勘違い」

勘違いによる契約なので、原則として「取消せます」。(※法改正で「無効」から「取消し」になりました!要チェックです!)

ただし、このあたりから天秤の雲行きが怪しくなってきます。勘違いをした本人は守ってあげたいけれど、その勘違いが本人自身の「重大な不注意(重過失)」のせいだったとしたら?

民法天秤は「不注意すぎた本人」よりも「巻き込まれた相手方」に傾かざるを得ません。重過失があるときは、原則として取消せなくなります。自業自得、ということですね。 ただし、相手方も「あ、この人勘違いしてるな」と気づいていた(または重過失で知らなかった)ときは、本人は取消すことができます。

また、その後の転売については、勘違いを知らず、かつ落ち度が1mmもない「落ち度ゼロ(善意無過失)」の第三者が現れた場合、そちらに軍配が上がります。

詐欺

脳内変換:「騙された(とばっちり)」

騙されてハンコを押してしまった契約なので、当然「取消せます」。

錯誤(うっかり)よりは同情の余地がありますが、「騙されちゃった本人にも、ちょっとは油断(過失)があったよね」という天秤の傾き具合になります。

そのため、その後に「何も知らないし、気づく隙もなかった落ち度ゼロ(善意無過失)の第三者」に転売されてしまうと、民法天秤は第三者を守るため、本人は「返して!」と言えなくなってしまいます。

強迫

脳内変換:「脅された(完全な被害者)」

脅されて無理やりさせられた契約なので、当然「取消せます」。

本人は、1mmも悪くありません。油断もクソもなく、刃物を突きつけられたような状態です。誰が何と言おうと、民法は本人を全力で守ります。天秤も壊れるほど本人側に傾きます。

第三者が知っていたとか知らなかったとか、どれだけクリーン(善意無過失)だろうが、一切関係ありません。どんな第三者が相手でも、本人は絶対に勝てます。強迫ダメ、絶対!

いざ肢別過去問へ!「初級者+」へのステップ

一通りテキストをめくり終えたところで、肢別過去問にチャレンジして気落ちしませんでしたか?私は大激沈しました。特に虚偽表示のところで……。やたら肢が長いし、漢字だらけで答えにたどり着けず、この記事を公開するか迷ってしまったほどです。

でも大丈夫。長文問題が出たら、ストーリーに惑わされずに次の3つのステップで脳内スラッシュを入れてみてください。正解率が爆上がりします!

(ペンとメモをだして…)

  1. 誰と誰がウソついたかを〇書いて二重線でつなぐ
  2. 第三者が何に向かっているのかを矢印でつなぐ
  3. 第三者が善意無過失かどうかを書く

これだけでOKです。下の図(私のキタナイ手書きメモで恥ずかしいですが、シェアします!)のように書いてみると、一発でわかります。

答えは「退去しろって言えません」。なぜなら、ウソの対象は「土地」なのに、第三者が向かっているのは「建物」だからです。対象がズレている(=第三者には非該当、だけど判例で救われる!)と、絵にすると一発で見抜けますよ!

あと、自分で勝手に思い込んでしまった「動機の錯誤」というボスキャラがいます。 「ここに新駅ができる!」と勝手に思い込んで土地を買ったようなケースです。

普通の勘違い(表示の錯誤)は原則取消せますが、この心の中の勝手な思い込み(動機)は、当然には取消せません。 相手は超能力者じゃないので、心の中までは分からないからです。

これを見抜くコツは、問題文の中に「(動機が相手方に)表示されていた」というキーワードがあるかどうかです。事前に言葉にして相手に伝えていたもの(表示されていたもの)についてだけは、例外的に取消せると考えてください!

結び

ちょっと余談をいいですか。 しれっと書いてきましたが、法律用語の「きょうはく」って、一般的な「脅迫」ではなく「強迫」という漢字を使うんです。 お気づきでしたか?その証拠に、2の入口の状況説明では「おどされた」と敢えてひらがなを使い、間違えないように工夫していました(笑)。

今回のパートは、登場人物が多くて混乱はするものの、「どっちがどれだけ自業自得か(守るべきか)」を天秤にかけてジャッジすることがすべてだと思います。

今日の今日では、完璧な理解とはいかないと思いますが、1周目は「めくってめくってめくりまくる」を実践していきましょう!

試験の最新情報や願書の確認は、こちらの行政書士試験研究センター(公式)をチェックしてみてくださいね!

リーガル・ステップ|一歩ずつ、自由な未来へ。

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