会社や学校に憲法は届く?三菱樹脂事件・昭和女子大事件で学ぶ「間接適用」

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こんにちは!行政書士試験の勉強中、「憲法は国を縛るもの」と習った直後に、「じゃあ会社で不当な扱いを受けたら憲法は無視?」とモヤモヤしませんでしたか?「しあ」です。

今日は、そんなモヤモヤをズバッと解決する「私人間(しじんかん)適用」がテーマ。 特に三菱樹脂事件昭和女子大事件は、肢別過去問記事でしっかり押さえるべき超重要判例のようなので取り上げてみました。試験でも頻出らしいので一緒に〇×だけでなく理解を深めたいと思います。

「直接はダメだけど、間接ならOK」という、ちょっとトリッキーな裁判所の論理を、スマホで1分で読めるように超訳しました!


Q:問題

憲法が保障する「自由」や「平等」のルールは、会社が社員を雇うときや、学校が学生を指導するときなど、民間人同士のルールとしてそのまま直接あてはめることができるか?


A:結論

× 直接はあてはめない!(直接適用はしない) ※その代わりに、民法の「公序良俗(社会の常識)」などのフィルターを通して、間接的に憲法の精神を伝える「間接適用説」をとるのが判例のスタンスです。


私人間は民法で

このお話、要するに「憲法という強力な武器を、一般人の生活にいきなり持ち込むと、かえって不自由になっちゃうよ」という配慮の話です。

1. 「私的自治」というバリア

私たち一般人には「誰と付き合うか」「誰を雇うか」を自由に決める権利(私的自治:してきじち)があります。もし憲法を直接あてはめて「差別は一切禁止!」とガチガチに縛ると、個人の自由がなくなってしまいます。

2. 表門は「民法」、裏に「憲法」

そこで裁判所はこう考えました。 「憲法を直接使うのはやめよう。でも、あまりにひどい差別(たとえば性別だけを理由にした解雇など)は、民法90条(公序良俗:社会の常識に反する)を使って無効にしよう。その『常識』を判断するときに、憲法の精神を参考にすればいいよね」

これが間接適用説です。


判例ドラマへの招待

三菱樹脂事件:思想を隠して採用されたら?

学生運動に参加していたことを隠して企業に入社した学生が、後でバレて本採用を拒否されました。「思想・良心の自由(13条・19条)違反だ!」と訴えましたが、最高裁は「企業には、誰を雇うか選ぶ自由(採用の自由)がある。思想を理由に雇わなくても、直ちに憲法違反にはならない」と判断しました。 ※ただし、あまりに度を越した場合は民法で解決しようね、と付け加えました。

直ちに違反とはならずも度を越えたら助けますよってことですね。

昭和女子大事件:政治活動で退学!?

大学の許可なく政治活動をした学生が退学処分に。最高裁はここでも「私立学校には独自の教育方針があるし、学生との関係に憲法を直接あてはめることはできない」とバッサリ。私立学校の「教育の自由」を重く見たのです。

ちなみに気になったので調べてみたところ、公立学校の場合は国がやってることという理由で直接適用がされるんですって!とは言え、「部分社会の法理」という考え方があり、「学校内の細かいルール(単位の認定など)は、教育の専門家に任せるべきだから、裁判所は口を出さないよ」というブレーキも存在すりょうなので、別の機会に深堀りできればと思います。


必要な知識となる条文と判例

民法90条(公序良俗)

「公の秩序又は善良の風俗に反する事項を目的とする法律行為は、無効とする。」

  • 一言解説: 憲法を直接使えない代わりに、この条文が「フィルター」になります。「憲法の精神に照らして、この差別は社会の常識外れ(公序良俗違反)だ!」と判断するわけです。

性別による不合理な差別のケース

  • ポイント: 性別のみを理由とした定年制の格差などは、この民法90条(間接適用)によって無効とされた有名な例があります。

まとめ:記憶に残る「最後の一言」

「私人間では、憲法は民法の仮面をかぶってやってくる!」

試験で「私人間にも当然に適用される」という選択肢が出たら、迷わず「×」! 「民法などの一般規定を介して適用される」という表現を探してください。

間接適用に関する肢別問題記事はこちら↓
会社や学校に憲法で挑める?「私人間適用」のルールをスッキリ解明!

この仕組みさえわかれば、憲法の私人間適用の問題は得点源になるはずです。明日も一緒に頑張りましょう!

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