こんにちは!勉強中「憲法って国を縛るためのものなのに、会社や学校相手でも使えるの?」と疑問に思ったことはありませんか?「しあ」です。
肢別過去問を解いていると、「憲法は私人(しじん:個人や会社のこと)同士の間では直接適用されない」というフレーズがよく出てきますよね。「じゃあ、会社でひどい差別をされても憲法は助けてくれないの?」と不安になりますが、そこは日本の裁判所、ちゃんと「裏口」を用意してくれています。
今日は、超重要判例の昭和女子大事件などを参考に、この「表門(直接適用)は閉まっているけど裏口(間接適用)はある」という仕組みをマスターしましょう!
Q:問題
憲法19条(思想・良心の自由)や21条(表現の自由)は、もっぱら国と個人の関係を定めたもの。だから、会社と従業員、学校と生徒といった「私人同士」のトラブルには、憲法をそのまま直接あてはめることはできないのか?
A:結論
◯ 正解! ※憲法は私人間に「直接適用」はされません。 代わりに「民法のルール(公序良俗)」などを通じて、間接的に憲法の精神を届ける「間接適用説」をとるのが判例の立場です。
憲法は対・国家で使う
この問題、要するに「憲法という最強の武器を、一般人同士のケンカでいきなり振り回していいか?」という話です。
1. 憲法は「対・国家」専用のバリア
憲法はもともと、強大な力を持つ「国」が暴走しないように作られたルールです。 対して、私たち一般人(私人)の間には「私的自治(してきじち:自分たちのことは自分たちで決めていい)」という自由があります。 なんでもかんでも憲法を持ち出すと、この「自分たちで決める自由」が壊れてしまうんです。
2. 「直接適用」はしない(三菱樹脂事件・昭和女子大事件)
最高裁は「憲法をそのまま私人の間のルールとして使うことはしないよ」と言いました。 たとえば、会社が「思想信条を理由に採用しない」としても、それが直ちに憲法違反で無効!とはなりません。
3. でも「間接適用」で救う!
かといって、何をしてもいいわけではありません。 民法には「公序良俗(こうじょりょうぞく:社会の常識に反することはダメ)」という、あいまいで便利なルール(90条など)があります。 「憲法の精神に照らして、この差別は社会の常識(公序良俗)に反するよね」という形で、民法を通じて憲法を届けるのです。これが「間接適用」です。
判例ドラマへの招待
昭和女子大事件:政治活動で退学!?
女子大生が政治活動をしたことを理由に退学処分を受け、「表現の自由を守る憲法21条に違反だ!」と訴えた事件です。 最高裁はここでも「大学と学生は私人同士。憲法を直接あてはめることはできない」と突っぱねました。
一方で、三菱樹脂事件では、企業が学生の思想を理由に本採用を拒否したことについて、「企業には雇い入れの自由(誰を雇うか選ぶ自由)がある」と認めつつ、あまりにひどい場合は「民法の一般規定(公序良俗違反など)」で解決すべき、という流れを作りました。
昭和女子大事件・三菱樹脂事件の解説はこちら↓
会社や学校に憲法は届く?三菱樹脂事件・昭和女子大事件で学ぶ「間接適用」
必要な知識となる条文と判例
性別による不合理な差別のケース
- 私人間で「性別だけを理由にした差別」があった場合も、憲法14条(平等権)を直接使うのではなく、民法90条(公序良俗)や民法709条(不法行為)にあてはめて、「これは常識外れだから違法!」と判断します。これが間接適用の実例になります。
直接適用される「例外」もある!
- 憲法18条(奴隷的拘束の禁止)
- 憲法28条(労働基本権)
これらは内容が深刻すぎるため、私人間でも直接適用されるというのが通説的な考え方です。試験では「全部が間接適用」というひっかけに注意!
まとめ:記憶に残る「最後の一言」
「憲法は『民法』というフィルターを通してから私人に届く!」
直接は届かないけど、民法を通しておいしいトコ取りをする。今回のアウトプットで「間接適用」の仕組みをそこそこ理解できたような気がします。2.で判例解説のリンクも貼っておくので、「ちょっと不安だなぁ~」と感じる方がいれば寄り道してみてください!
今日も一歩、合格に近づきましたね。コツコツ積み上げていきましょう!
リーガル・ステップ|一歩ずつ、自由な未来へ。



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